実はこの時期にもかかわらず仔育てをしています。10月上旬生まれ。親は当歳の10㎝くらいのおチビさん。まだ暑い時期で3日でふ化。と悪条件のオンパレード。
さらにタイミング的にも最悪で、生まれてすぐに半月のヨーロッパ出張。餌やりをできないまま
1.何とか少しでも生き残ってねー
2.舟の壁面のあおこを食べててねー
3.2週間後に帰ってきたらブラインやるから待っててねー
と3つの願いを残して2週間のヨーロッパへ。
生まれたのは1000匹くらいいたと思いますが、帰国後に生き残っていたのは200匹程度。生後20日間でまだ針仔という状態で。
曲がっているのとか尾が明らかにNGという魚をはじいて約30匹。その後半月ブラインを与え続けてここまで成長しました。今日写真を撮って拡大してみたらサシではないことが確認できてとてもうれしいです。
というのは今年春の人生初仔引きは「ほとんどサシ地獄」でしたので。
なぜこんなことをしているのか。理由は二つ。
1.この親は貴重な系統。いわば秘伝のタレ。この命を確実にリレーさせるため。
2.秋も仔引きすれば経験値が2倍!51歳で初めたらんちゅう飼育のハンデキャップ解消の一助になる
このグループは完全に種用です。だから育ちはある程度でOK。何歳とか関係なし。性成熟したら次の子を取る(できれば2019年3月が理想)。その時までとにもかくにも何とか生かす、という戦いです。この仔たちは大した見た目にならないかもしれません。でもこうやってつないだ命から、つまりこの仔たちの子からどんな子が出現するのかはかなり興味深いところです。
飼育環境は常時20℃の室内でやっています。
孵化日数とか誕生の季節とか針子時代の給餌不足とか水温とか親が小さいとか、いろんな常識を破壊した中で生まれ、育てている仔です。でも何となくらんちゅうらしくなってきました。
子育てが楽しかった春を思い出しました。やはりらんちゅうは青仔になってくるとかわいいですね。