大変貴重で興味深い書籍を入手しました。
「金魚愛玩60年」
昭和32年に初版が発行された本です。
この三版は昭和40年4月10日発行。なんと私が生まれる前日。私と同じ年月を生きてきたこの本に触れてみたいと思いヤフオクで落としました。高かったですよー。
著者は明治25年生まれ。この本を書かれたのが昭和31年なので著者はこの時63歳か64歳だったということになります。
やはりらんちゅうに割かれているページが多いです。まだ読んでいる途中ですので少しずつ紹介していきたいと思います。
当時のらんちゅうの写真です。
昭和30年の品評大会日程。私が籍を置く楽友会はなんと宗家で開催されていたのですね。この年の大会に参加された方で現在ご存命の方はほとんどいらっしゃらないのではないでしょうか。歴史の重みを感じます。
昭和30年の紫錦会品評大会の入賞魚紹介。なんと文章。
2歳魚の部は存在しなかったようですね。興味深いのはその魚の産出者と持ち主それぞれのお名前が記されていることです。
親魚、当歳魚の役魚計32匹についての魚評が記されています。動画はもちろんのこと、写真撮影も手軽ではなかった時代ならでは。
それぞれの魚の何が良かったのか、そして何が課題だったのかがしっかりと言語化されているところは現代にはない利点と言えるのではないでしょうか。
逆に今、この方法を取り入れてみるのも面白いかもしれません。
当歳東大関の魚評はこのように書かれていました。
「巣赤、雄、長手、大型の魚、背成良く、尾筒太く尾形も尋常。力強く雄大に泳ぐところが最も優れたこの魚の特徴で、会魚としての素質十分。強いて難を挙げるなら魚全体としてやや味に乏しいが、欠点というべきほどのものではない。同好会および本会でこの地位を占めたのも当然で、近頃まれにみる優秀魚」
当時から「大きいことはいいことだ」だったのでしょうか。
それはさておき、、、
いやぁ、ここまで言語化していただけると分かりやすい。これは勉強になります!