俺のらんちゅう

らんちゅうについて考えることは喜びである。

会の再建案

今から68年前、昭和30年の品評大会の開催日程。ここには3つの驚きがあります。

 

1.自宅開催多数

この年に発足したと思われる東京ランチュウ会以外の会場はすべて個人宅。

 

2.平日開催多数

楽友会の9月23日と横浜観魚会の9月30日は昭和30年は金曜日に当たります。また愛魚会は土曜日開催。当時の土曜日は事実上平日だったと思われます。いずれもおそらく仕事が終わって夜に開催していたのでしょう。

 

3.なんと68年も変わらないこと

観魚会の日程が10月の第二日曜日、紫錦会の日程が10月の第三日曜日開催という基本の日程設定は今年も同じです。どちらも代々続く石川家、高橋家というしっかりした軸がある会という共通点も興味深いところです。

 

 

さて、本題。数日前、会員不足に悩まされているという会の方と食事をご一緒させていただく機会がありました。会員不足という問題は当然に財政危機という問題とセットになります。その会は役魚料と寄付がなかったら大赤字です。年会費や参加費では運営が回らないという事は非常に危険な状態と言えるのではないでしょうか。

 

私が提案した案は次の二つです。

1.会報の発行は紙媒体をやめ、pdfファイルで共有する(財政改善策)

私が選手、監督として関わってきた関東学生バドミントン連盟の例をご紹介します。連盟が主催する最も重要なイベントは春と秋に開催されるリーグ戦。昭和22年から続いている歴史あるこの大会では毎回選手名鑑が印刷配布されていました。らんちゅう会の会報より一回り大きなものです。

 

これが今年ついに印刷配布を取りやめ、同じページ構成のままpdfファイルでwebから配布されるようになったのです。それがこちらです

http://www.kantoibf.com/data/events/000449/004773.pdf

紙媒体からpdfに移行する際にはどの団体でも賛否両論になると思います。しかしその壁を見事に突破して見せた関東学生バドミントン連盟に私は大きな拍手を送りたいです。

 

pdfで配布されるパンフレットは紙媒体のように携帯しなくてもいつでもスマホで見ることができます。実は財政面だけでなく利便性、保存性でも軍配が上がるのです。もうスマホを持っていない人はほとんどいないのですから令和5年は紙媒体廃止には舵を切っていいタイミングです。

 

反対派の方にはまず先にpdfの利便性を体感し理解していただいてから反対してほしいです。紙にこだわることは電話やメールがあるのに同じ要件の伝達にわざわざ手紙を書くようなものとお気づき頂けるかと思います。

 

2.大会の開催日程で頭とおしりをとりに行く(ビジター会員増加策)

私の周辺ではらんちゅうシーズンは3月第3週の横浜観魚会二歳大会に始まり、11月第2週の横浜観魚会交換会で一段落します。横浜観魚会さんのこの日程設定が戦略的なものなのか偶然なのかは存じ上げませんが、実にうまいと思います。

 

シーズンにおける日程の頭とおしりをとることは注目度を高めるという点で絶対に効果的です。私がその方に強く提案させていただいたことは横浜観魚会二歳大会の前の週に二歳大会を行い、横浜観魚会交換会の翌週に品評大会を行うことです。

 

会員を増やしたいという課題は二つの側面があります。維持会員(本籍をこの会に置く会員)を増やすという課題とビジター会員(本籍は他の会に置く会員)を増やすという課題です。現在のらんちゅう趣味において前者は簡単には増えません。しかし後者を増やすことはやり方次第でいくらでも方法があります。

 

らんちゅう会はどの会も驚くほどの長い歴史と伝統があります。そこに重みがあるほど「何かを変えること」には大きな抵抗が働きます。しかし時代は変わっていきます。財政や参加人数で毎年何かが少しずつ悪化していく状態は長期的視点に立つとかなり危険なことですが、向こう数年だけを考えるなら問題先送りは可能だし楽な道。

 

しかしそういうのをビジネス界では「ゆでガエル」と言います。いい湯だなとのんびり鍋に使っていたカエルがやがて煮えてしまう事を指しています。

病は悪化すればするほど大手術をして多くの血を流さなければいけない状態に陥ります。品評大会の日程変更や会報のpdf化なんてことは絆創膏もいらない程度の傷にしかならないのですから「やっちゃえばいいじゃん」って思うのですがいかがでしょう。

 

会の人数は少なくていい、哲学を共有できる仲間でこじんまりとやっていきたいという考え方もあるでしょう。しかし私はあまりそういう会に行きたいとは思いません。最大の理由は「いろんな負担が増えるから」です。

 

人数が少ないと会を運営するための仕事(準備や片付けなど)の負担も増えますし、一人当たりの出費の負担も増えます。客の少ないパチンコ店(=一人当たりの負け額負担がアップ=高確率で負ける構造)のようなものです。

 

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兵頭秀一

 

■所属らんちゅう会■

楽友らんちう会

喜楽らんちゅう会

葛飾愛魚会

観魚会

 

■職業■

株式会社ちかなり 代表取締役会長

 

■株式会社ちかなりの主な事業内容■

就職情報サイト合説どっとこむ
バドミントンフィットネスクラブ楽ミントン

 

■著書■

受かる面接、落ちる面接 人事経験者だけが知る採用と不採用の境界線

(2017年12月16日 あさ出版)

 

■レギュラー出演中のFMラジオ番組■

「天職への道」番組サイト

 

■写真家としての作品集■

兵頭秀一フォトポートフォリオサイト

 

■SNS■

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